第11回2009冬調査@アニメ調査室(仮)

 アニメ調査室(仮)さんからお誘いコメントを頂いていた終了番組評価がなんとかまとまったので、遅くなりましたが参加します。何気に総評を書くのが面倒だったりするのですよ。私の最後まで見た評価対象作品は21+2/29+2本で、今回も中々頑張ってる方だと思います。今期も”S”はありませんが、”E”は容赦なく付けているので、これでも甘くなったつもりですが、たぶん辛口。まあ、評価が低い作品でもどこかしら良い部分はあるので、あくまで、私の好み&お薦め度くらい(基本的に、C以下はお薦めしません)に思って下さい。
 今期の上位は、ダークホースの「喰霊-零- 」と前作から評判を下げなかった「ef - a tale of melodies.」くらいで、「かんなぎ」は話題性はあったが、そこそこの無難な位置、ワーストはぶべっと「屍姫 赫」かなと予想。それはそうと、「マックロッスfufonfia」は、存在すら知らなかったタイトルです。08年4月にファミリー劇場のみで放送されたらしい「忍者玉丸」クラスの知名度の低さですよ。続編情報のある「のだめ」が除外されたのは分かりますが、「シュガーバニーズ」、「のらみみ」、「ロマンチカ」、「ロザバン」あたりも、続編の可能性を考慮してか通期評価なしなんですねー。
アニメ調査室(仮)

2009冬調査(2008/10-12月期、終了アニメ、29+2作品)


01,ヒャッコ,B
02,かんなぎ,B
03,美肌一族,E
04,伯爵と妖精,C
05,無限の住人,z
06,今日の5の2,C
07,黒塚 KUROZUKA,E
08,のらみみ2 (に),z
09,スケアクロウマン,F
10,ポルフィの長い旅,C
11,ケメコデラックス!,C
12,テレパシー少女 蘭,B
13,あかね色に染まる坂,z
14,まかでみWAっしょい!,C
15,純情ロマンチカ2 (に),E
16,カオスヘッド (CHAOS;HEAD),C
17,魍魎の匣 (もうりょうのはこ),C
18,屍姫 赫 (シカバネヒメ アカ),E
19,北斗の拳 ラオウ外伝 天の覇王,F
20,夜桜四重奏 ヨザクラカルテット,E
21,ef - a tale of melodies. (2期),A
22,のだめカンタービレ 巴里編 (パリ編),C
23,喰霊 零 -GA-REI zero- (ガレイ ゼロ),A
24,ロザリオとバンパイア CAPU2 (カプチュー),C
25,ヴァンパイア騎士 Guilty (2期),D
26,ヴァンパイア騎士 (通期),D
27,ペンギン娘はぁと 第2部 (2期),C
28,ペンギン娘はぁと (通期),C
29,マックロッスfufonfia (NET配信),x
30,シュガーバニーズ ショコラ (9月終了),F
31,まめうしくん (9月終了),F


[再調査]
06-44,キスタムR (再調査),x


{総評、寸評など}
01,ヒャッコ,B
 すっぴん美少女♪、OP/EDは未完成だし、校内を歩き回るだけの初回を見たときは微妙だったが、委員長やメガネ、富竹フラッシュが出てきて、段々面白くなった。虎子のCV:折笠富美子は(美羽や姫子など)アクティブな変人をやらせると映えるなー。大食いキャラ雀、虎子にペースを狂わされて、変なお嬢様みたいな奴扱いになっている龍姫もワリと好き。虎子の家庭事情を後半に持ってきたのは、折角のこれまで描いてきた楽しい日常の雰囲気とズレがあって馴染めなかった。

02,かんなぎ,B
 ハッテンマイケル♪、アイドルOPはナギっぽく歌って欲しかったなー。落ちもの同居系の神アニメで、自称:産土神のナギと仁の恋愛感情があるようなないような関係は、従姉妹でなく異母姉と誤魔化すなど、良い意味でくすぐったい雰囲気が上手く描かれていた。学校編は美術部メンバー以外あまり目立たないかな。たまにトランスするナギや、ざんげちゃんの中の人、穢れが何だったのかなどは説明がなく消化不良。メイド喫茶、キューティー、カラオケなどの楽屋ネタと悪ノリ展開から終盤のシリアス展開への切り替えは、突然一段飛んだような感じですが、一区切りを付けて何とか纏めた印象。

03,美肌一族,E
 誇張した昼メロ&少女漫画展開と奇抜演出がブッ飛んでいるけど、物語は基本的に破綻しており、テーマとターゲットがさっぱり分からない奇作。そういうものだと割り切って見れば、それなりに楽しめないこともない。ヘタレ剛と龍哉の両イケメンは棒だけど、作風のためか、あまり気にならないですわ。

04,伯爵と妖精,C
 妖精世界と関係のあるファンタジーテイストのある作品。「おやすみ、僕の妖精」、全編に渡って繰り出される緑川光エドガー節は痺れます。殆ど一人で戦ってるレイヴンはえらい強いけど、エドガーは毎回捕まったり怪我したりしてる気がするので戦闘はどうかしてるくらい盛り上がらず、イマイチ緊張感は無くバタバタした印象。物語はプリンスという宿敵がいるらしいが、配下のユリシスがちょっかい出してきたくらいで詳細不明な中途半端終了。何故か味方してくれるケルピーやアーミンなど、ワリとあっさり風味。

06,今日の5の2,C
 ノスタルジーを感じさせる小学生の日常物語。キャラを把握してからは見易くなったけど、テレ東規制による中途半端なお色気やフェチをやったかと思うと、幼馴染であるリョータとチカの関係を掘り下げたりと、テーマは良く分からない。クールで性格が掴めない変人カズミ、脱げても平気な活発運動少女ナツミらは結構面白いキャラだと思った。季節毎にEDを変える趣向も悪くない。

07,黒塚 KUROZUKA,E
 不老不死の黒蜜とクロウが謎の組織:セキテイ軍と戦っているのだけど、時代が飛んだり巻き戻ったり精神世界に入ったりと話は分かり難い。強いんだか弱いんだかイマイチ不明なクロウがトランザムクロックアップ発動した文字通り血の雨が降る無双大殺戮とマトリックス的に360度回転したり、嵐山らのオールレンジ攻撃をかわすバトルシーンは面白かった。未来編は仲間がバタバタと無駄死にしまくりで、胡蝶の夢のようなラストは良く分からん。

10,ポルフィの長い旅,C
 大地震で両親を失い、心に傷を負って、行方不明になった妹:ミーナを探しに旅に出るポルフィという、話もキャラデザも地味な作品。出会うのは善人ばかりではなく、世渡りスキルのないポルフィが酷い目を経験したり、知り合った人の力になろうとお節介をやいたりしながら成長していくのを描くのだが、うっかりが多く見ていて歯痒い。親友の梟:アポロが射殺されるなど、精神的に重いエピソードがあるのは評価したい。過去の世界名作劇場キャストがゲスト出演するというファンサービスも良い。再会で終わるのでなく、出来ればエピローグも欲しかったなー。

11,ケメコデラックス!,C
 ケメコ七変化で落ちモノ系イロモノラブコメな不条理ギャグ作品だけど、時々シリアス展開になると話が微妙になる。斎藤千和川澄綾子喜多村英梨らキャストの怪演とED:プリップリン体操はマーベラスな出来です。キリコvsケメコなどバトルシーンも気合い入っていました。光って芽が生えるナノボールやエムエムについて、謎が解明されないのにラストに巫女ユキナとか出して、ケリをつける気が感じられない脚本にはチャベス! そういえば、ミウラは何処へ行ったんだろう?

12,テレパシー少女 蘭,B
 一昔前の番組みたいで第一印象はあまり良くなかったですが、作品のヘンテコなノリと初登場では陰があったのに蘭に馴染むと関西弁でノリつっこみし出す名波翠のキャラが好きでした。物語は旅先で事件に遭遇するオカルト探偵モノだったり、江戸時代にタイムスリップしたり、結構何でもあり展開で、ラストバトルに至っては人類の滅亡を巡るセカイ系。お陰で宿敵の桃子先生との対決は薄かった。人の心を読める力のある子と親の関係で、翠の問題は中々深いテーマだったけど、結局どうなったんだろう?

14,まかでみWAっしょい!,C
 タモリ倶楽部みたいな尻OPから始まり、主人公はハーレムで頭身の低いキャラが沢山集まってドタバタと馬鹿騒ぎをする勢いだけのカオス作品。最初は頭が痛かったが、途中からは結構楽しんで見てました。お色気は頭身が低いのでピンと来ないのにマッチョが出たり、人間界の学校があまり話に絡まなかったり、タナロットが何者なのかは不明だったりですが、ロケットやクリスマスなど、たまに良い話もあったりして、まずまずのデキ。

15,純情ロマンチカ2 (に),E
 モノローグや書き文字演出が芸風のBLアニメ続編で、ヒロ&野分、宮城&忍編は少なめ。宇佐見一族の陰謀はあるけど、話は基本的に勘違いやすれ違いが発生した後、誤解が解けて丸く収まるだけであまり内容はない。登場人物がホモばっかで、ありえない遭遇シーンや設定は色々とシンドイが、キャストの演技は上手いので、そこだけは見所である。

16,カオスヘッド (CHAOS;HEAD),C
 ニュージェネ事件を発端に被害妄想で追い詰められていく見えざる恐怖が描かれた作品。「逃げるの、逃がさないよ」「知ってるよね、知らないなんて言わさないわよ」、優愛やセナに理不尽に問い詰め、斬られる妄想などはある意味快感ですが、「星来たんは僕の嫁」、ネトゲ好きで引き篭もり拓巳が非常に痛いヤツなので感情移入は難しい。後半、自分のオリジナルである将軍の思いを受け継ぎ、悟りの境地に入って、ディソード発現して妄想反転しながらラスボス野呂瀬と戦うのは格好良いのだが…。このボケナス、びしぃっ!とか、変な決め台詞もあって、その目、だれの目。

17,魍魎の匣 (もうりょうのはこ),C
 うへぇ、「姑獲鳥の夏」の続編のアニメ版。アバンは話が進むまでは意味不明だし、頼子、木場、関口とコロコロとメインが変わるので、誰に焦点を置いてるのか分からず、非常に見辛い作品。世界観や絡み合った事件の謎解きパートなどは面白かったけど、誰も幸せにならないラストは後味悪い。美馬坂が加菜子を持って行かれた後にやってることや、陽子が久保を殺したのもイマイチわからん。OP/EDは作品内容とミスマッチなので、タイアップやめた方がイイよ。あと、中善寺の妹とか、帝銀事件は何だったんだ?

18,屍姫 赫 (シカバネヒメ アカ),E
 人は私を畏怖と憐憫と侮蔑と嘲笑を込めて屍姫と呼ぶ。屍姫が何人も登場するバトルシーンは頑張ってるけど、銃があんまり効いているように見えず、いつもダメージ食らってるへっぽこマキナと、現場に居るけどこれといって役に立たないへたれオーリは見ていてストレスが溜まる。物語もイマイチだが、意味のない学校パートやお色気&ギャグシーンが恐ろしいほど滑っていることには寒気がする。OPはワリと好みだし、景世の最後やシチューのシーンくらいは良かったかな。棒を使ったばかりにほとんどネタアニメだけど、あまり笑えないし紛れもない駄作。イッペン、死ンデミル?

20,夜桜四重奏 ヨザクラカルテット,E
 ツンツンデレツンデレツンツン♪、お世辞にも強いとはいえないへっぽこ町長ヒメは、土地神と元老院に妖怪と人間が共存する桜真町の防衛を丸投げでされてるけど、思いっきり力不足で、円神とちょっと戦っては逃げられるという鬱憤の溜まる展開。敵に入り込まれる結界セキュリティはザルだし、最後まで悩んでる秋名はぐずぐずで爽快感はない。そもそも円神が何者か分からんし、親友ギンに取り憑いた経緯も語られない。咲きそうな七郷を見守ってるシーンも長くてダルい。OPはワリと好きでした。

21,ef - a tale of melodies. (2期),A
 前作で意味深な忠告や助言をくれた優子&火村と、謎の隣人:久瀬らにスポットが当たり、生きるという重いテーマで過去と現在が交差する物語。優子の告白、久瀬の問い詰めシーンには圧倒されたが、優子から色んなものを受け継いだミズキが強く進んでいく展開に繋がる構成も良いし、映像も綺麗で、音楽の使い方も非常に上手い。千尋と景の再会があるのも前作ファンには嬉しい。物語一話ごとに合わせてバージョン違いを流すOP、EDも凝っていて好きです。聴こえますか、真実の旋律。

22,のだめカンタービレ 巴里編 (パリ編),C
 途中からあまり絡まないフランク、Rui、千秋父と知り合いの画家などのキャラが使いこなせておらず、目的は曖昧でテーマがボヤけていた印象。ごろ太で仏語マスター、モーツアルトリサイタルなど、のだめワールドは健在で、影響を受けてヤキトリオとか段々ペースを掴んでいく青緑の黒木くんが良いキャラしてた。千秋のマルレオケ立て直しは、結局、何が決め手になったか良く分からない。前作で止め絵を多用した反省からか、演奏シーンでの動きが増えたけど、CG臭がキツイのが残念。OPはイマイチだけど、EDはボレロフレーズが入っておりワリと良かった、ぎゃぼー

23,喰霊 零 -GA-REI zero- (ガレイ ゼロ),A
 ここは裏切りのティラノ♪、世界観とドラマの見えるOPは最高クラスの出来栄え。非常に人がよく死ぬ番組で、防衛省の特戦四課によるゴーストバスター〜全滅エンドのいきなり最終回はどうしようかと思った。「諦めてって言ったでしょ…」、神楽と黄泉のお互いを思い合う姉妹関係を作っていく過程を描いた後のやるせない死闘もまた衝撃的で切ない物語。修正はキツイけど、退魔アクションもスピード感があって、霊獣を使いながらの殺陣が見応えがありました。黒幕の三途河との決着は付いてないけど、原作に繋がるので仕方がないかな。「私達は環境省自然環境局超自然災害対策室の処理班なの」、はすごく言い難そうな台詞。

24,ロザリオとバンパイア CAPU2 (カプチュー),C
 やっふふー、パンツだけど恥ずかしくないもん。気合いの入ったダンスOPも良く出来ており、ただのナレーションだと思ってた謎コウモリが本編に絡むことにつっこみを入れるなど、アホ話を気楽に見れる番組。エロ規制が曖昧だったり、修学旅行の翌週にスキー合宿のある無茶な日程、大結界が崩れる終盤の展開は強引。心愛はあまり必要なかったりだけど、萌香の二つの人格について月音が考えるテーマも一応消化。みぞれと胡夢の母にそれぞれ皆口裕子と本多智恵子をキャスティングするのもナイスで、まだまだカプッチュー。

25,ヴァンパイア騎士 Guilty (2期),D
 術で封印してたというのは無茶な設定だが、前作で丸投げした優姫を枢が特別扱いする理由が明らかになり、優姫の覚醒と両親の仇:李土という分かり易いラスボスが登場する後半はそれなりに盛り上がっててる。でも、デスサイズは殆ど使わないし決着は滅茶苦茶ショボイ。前シリーズと同様にキャラの立ってない夜クラスの人たちは、最終戦で役に立たないし、学園設定もあまり活かされていない。決着後に何処かへ旅立つラストは意味不明です。あと、まり亜は何処へ行った?

27,ペンギン娘はぁと 第2部 (2期),C
 ペンギン娘、年金プリーズ♪、ホワイトベア組やシャッちゃんがすっかり影が薄くなった後半シリーズ。尺とネタとオモシロさに波があり、タイムマシンや妹キャラ:咲ちゃんの話はワリと面白かったけど、vsマリアナはイマイチ。部下がアクアとリーフの二人しか居ないので、人数的にバランスが悪すぎるし、ペンギン母オチとはベタすぎるラスト。あと、番組最後に付くCMのみほちゃん先生は商売根性が見えて痛かった。OPの絵とEDも前半シリーズの方が好きだったなー。