『桜蘭高校ホスト部』(第26話)【最終回】

桜蘭祭2日目・最終日。部活へ現れない環は、学園を去ってエクレールと渡仏のため車で発つ。立ち塞がる鳳プライベートポリスをハニー&モリ先輩が引き受ける。鏡夜がハルヒを乗せて馬車を送り出す。追跡する一年トリオ、光の御者練習がココに繋がるのは上手い。バランスを崩し、カボチャ(夢の終わりの象徴)畑に転落する光、駆け寄る馨。それまで大人しくしていたハルヒがドレス、カツラを外し馬車を一人で駆り、夕日を背景に環の車に橋上で追いつく場面はBGMのEDテーマ「失踪」も相まってすごい盛り上がりだ。この際、御者するハルヒに、つっこむのは野暮。一人ずつメンバーが減っていって逆転するベタな展開なのだけど、良くできていた。馬車が欄干に接触して空中に投げ出されるハルヒ、飛び出す環、引き止めていたエクレールがその瞬間 環の腕を離して一言交わす二人→ハルヒ/環が空中で手を掴むところなど、どこを取っても非常に絵になるシーンだ。全員に静/動で見せ場があり、後日談も決まった。ハルヒ、環、鏡夜の父もそれぞれ別の格好良さが見えた。エクレールの真意はイマイチ不明だが、良い最終回でした。でも、れんげちゃんの出番がないゾ!
お人好しの部長(環先輩)に振り回されながら、部を訪れる生徒達の悩み/問題解決する一話完結を重ねる構成に、ホスト部員達一人一人のドラマや背景を織り交ぜ、キャラが魅力的に描かれていました。一見、金持ちで幸せそうなメンバーにも陰があり、過去が徐々に明らかになっていく辺りは深いけど好みの分かれるところかな。挿入される額縁ウインドの突っ込み文字も雰囲気作りに寄与しており、キーアイテムや比喩の使い方も見事でした。ギャグも軽快でリアクションや展開は大げさなのだが、それも含めて娯楽作品としてメチャメチャ楽しかったです。本番組をタイトルで勘違いして見なかった人は確実に損をしてます。