東京マグニチュード8.0 #11「悠貴へ…」【終】

「帰れない、一人でなんか…。悠貴がいなきや、パパもママも悲しむ」、そんな未来に悠貴(の幻)は「帰ろ」と声を掛けるが、家に向かう影が一つだけなのが何とも寂しい。そして、「お姉ちゃん、ありがとね」「お姉ちゃん、大好き」、弟は家に辿り着いて消えてしまう。あれから一ヶ月。何時かの雨宿り先のように部屋に並ぶ二体のカエルは姉弟を思わせるが、ベッドも机も食卓の物理的にも、精神的にも弟のいた隙間が空いたままの未来。訪ねてきた真理さんから悠貴の鞄とメールの入った携帯を受け取る。「悠貴、ありがとね。お姉ちゃんの弟に生まれてきてくれて」、未来の思いが込み上げるシーンは堪らない。「歩き続けなきゃ、悠貴が見てる…」、帰り道と同じように歩いて行くことを決め、マロニエに水をやる未来は気持ちを整理できたのだろう。帰宅途中に出会った人たちを描くエピローグEDも余韻を残しました。