青い文学シリーズ #6,7「こころ」前・後編

前後編で、夏と冬で季節を変えてあるけどザッピングみたいな構成が、どこかの「エンドレスエイト」とは大違いで面白い。「お嬢さんは桔梗の花のような人でした」、お嬢さん(桑島法子)が気になる下宿人:先生(堺雅人)視点の前半。下駄を鳴らして奴が来る、K(小山力也)が舞台に上がることで、動き出す物語。雨の日のすれ違いシーンで色んなカメラワークが印象に残る。「今年の夏は美しかった」の遺書も意味深で、試合に勝って勝負に負けたということかな…。
「お嬢さんは向日葵の花のような人だった」、K視点の後半。どちら視点でもライバルが何を考えてるのか底知れない不気味な存在として描かれているのね。「今年の冬は温かかった」の遺書も意味深だけど、こっち視点だとお嬢さんが悪女に見えるなー。