ひとひら(第12話)【最終回】

先輩達の卒業式。「片思いよりはずっとイイ」、振られたけど前向きなちとせちゃんが麦と甲斐を後押し。雪舞う屋上の野乃/麦「何のとりえない私にも夢が出来たんです」、眼に映る回想シーン、屋上が回転し、舞台にて衣装を纏う野乃の幻影とか色々見せ場です。「一緒の舞台に立ちたかった」と弱さを見せる野乃/美麗の二人の場面も良い。「ありがとうございました」入学式とは逆の場所、屋上から先輩達を見送る麦。さり気無く登場して「俺はいるからさ」、甲斐も良いポジションにいる。強力なシーンはないが、余韻を持たせる中々の最終回だった。ところで理咲の進路は大丈夫?

総評

成り行きで演劇研究会に入部(正しくは入会だと思う)したアガリ症の麦の成長物語。演劇部と演劇研究会の廃部を賭けた勝負をメインに、声帯麻痺を抱えた野乃先輩と演劇部部長:美麗の確執などベタなんだけど衝突する人間関係が上手く描かれている。見守る親友:佳代や、ライバルで友達ポジションの演劇部員:ちとせなどキャラも魅力的。麦のオドオド/覚醒演技も面白い。全体が淡い色合いで描かれているのも雰囲気出ていた。新入部員モノは序盤が単調になりがちなんですが、麦のポンコツぶりと野乃さんなど周りの引っ張っていくキャラがアクセントになって上手く構成されていた。演劇勝負が意外と早めにあったので最終回が山場ではないですが、毎回楽しみにしていた番組です。ありがとうございました。