第10回2008秋調査@アニメ調査室(仮)

 アニメ調査室(仮)さんからお誘いコメントを頂いていた終了番組評価がまとまったので、遅くなりましたが参加します。私の最後まで見た評価対象作品は31+2/42+2で、今回も中々頑張ってる方だと思います。今期も”S”評価はありませんが、”A”評価を付けた『夏目友人帳』、『ひだまりスケッチ×365』、『ストライクウィッチーズ』、『マクロスF』、『コードギアス 反逆のルルーシュR2』は面白かったです。『夏目友人帳』、『ストライクウィッチーズ』はノーマークだったので、こういう良作に出会えたことを喜びたいです。それにしても続編が増えましたなー。最近は、額縁放送や修正(サイドカット含む)に足を引っ張られて、色々と損をしている番組も多いような気もしますね。総評が長すぎ(自覚してます)なので、もうちょっとコンパクトに収めたい。
 『ペンギン娘はぁと』と『しゅごキャラ!』は、話数継続のまま放送(配信)が続いているので、一期と二期で分ける必要があるのかしら?
アニメ調査室(仮)

2008秋調査(2008/7-9月期、終了アニメ、42+2作品)


01,カイバ,z
02,恋姫無双,z
03,Mission-E,E
04,夏目友人帳,A
05,RD潜脳調査室,B
06,二十面相の娘,C
07,狂乱家族日記,C
08,しゅごキャラ!,C
09,イタズラなKiss,C
10,隠(なばり)の王,C
11,セキレイ SEKIREI,C
12,アリソンとリリア,E
13,乃木坂春香の秘密,E
14,我が家のお稲荷さま。,C
15,チーズスイートホーム,x
16,To LOVE る -とらぶる-,E
17,鉄腕バーディー DECODE,B
18,ひだまりスケッチ×365,A
19,スレイヤーズREVOLUTION,D
20,ストライクウィッチーズ,A
21,はたらキッズマイハム組,F
22,薬師寺涼子の怪奇事件簿,C
23,S・A -スペシャル・エー-,C
24,一騎当千 Great Guardians,F
25,マクロスF (フロンティア),A
26,モノクローム・ファクター,E
27,ユメミル、アニメ onちゃん,z
28,ワールド・デストラクション,E
29,ゼロの使い魔 -三美姫の輪舞-,E
30,BLASSREITER (ブラスレイター),E
31,ウルトラヴァイオレット:Code044,E
32,D.Gray-man (ディー・グレイマン),F
33,魔法遣いに大切なこと -夏のソラ-,E
34,西洋骨董洋菓子店 -アンティーク-,C
35,ぷるるんっ! しずくちゃん あはっ☆,F
36,秘密(トップ・シークレット) The Revelation,C
37,古代王者 恐竜キング Dキッズアドベンチャー 翼竜伝説,F
38,ネオアンジェリーク Abyss -Second Age- (2期),C
39,ネオアンジェリーク Abyss (通期26話),C
40,コードギアス 反逆のルルーシュ R2 (2期),A
41,コードギアス 反逆のルルーシュ (通期50話),A
42,チョコレート・アンダーグラウンド (NET配信),x
43,ペンギン娘はぁと (NET配信、1期 6月終了),C
44,ファイアボール (6月終了),z


{総評、寸評など} (自由記入、引用する場合あり)
03,Mission-E,E
 学園モノの続編なのに、一昔前のパワードスーツエージェント作品になる予想外の展開。電磁波云々の前に鈍臭い千波美と、途中でやめた宣言する麻織で、メインがどっちつかずな構成。ファウンデーションとお互いに正体バレしてるのに展開は遅く、折角設定した新主人公麻織の学園生活もイマイチ描写不足な印象。自業自得なのに千波美に責任転嫁で逆恨みアドルが鬱陶しい。傍観してる鬼里久と茜は何だったのか分からん。あやとりツールは結構面白いギミックだと思ったが、あなたのハートにビリビリ。

04,夏目友人帳,A
 祖母の遺品の友人帳から妖怪に名前を返すことになったお人好し夏目のドラマでヒロインが祖母というのも珍しいと思う。妖怪や人間と深く関わりあう様子や良き理解者である藤原夫妻と段々打ち解けていく夏目自身の成長が丁寧に描かれていました。ラストでゲスト全員集合した以外でも、田沼、委員長、名取と柊、三篠、ヒノエなどの話がもっと見たかったです。余韻がすごく良い作品で、特に燕の恩返しやアサギの琴のエピソードなどは切なくて好きです。結構謎の多いニャンコ先生井上和彦の渋/緩二つの演技も面白かった。

05,RD潜脳調査室,B
 近未来、人工島の電脳事件簿みたいな話で、海とネットは広大だわ…。メタル映像表現や格闘シーンも良く出来ている作品で、浦島太郎状態の波留さんとミナモ、アンドロイドのホロンとソウタという仄かな恋愛関係も不思議な雰囲気だった。「ダップー、これで事件は解決よ」「波留さん…宝物きっと見つかります」「この島が好きなら大丈夫です」、ポジティブで周りの人間を知らずに元気付けるミナモのキャラが良く出来ており、学生生活してるのも生き生きと描かれていた。盲目の芸術家:エイミー、夢見せ屋:エライザなどゲストも良い味を出していた。終盤の気象因子絡みの話は良く分からなかったが、分からないなりに結構面白かったです。

06,二十面相の娘,C
 戦後の昭和浪漫テイストで、二十面相一家に身を置くことになった少女:チコの物語。列車や飛行船が暴走する場面は結構大味だったけど、限定空間や高所などを走り回るアクションシーンは中々決まってた。あと、チコ編より二十面相一味編をもうちょっと見たかった気もするかなー。足手纏いであまり役に立たないけど春華、トメさんのキャラは好きでした。中半以降の白髪鬼や教授との対決は、どうも現実離れした超人描写が多く、主導権を取れない防戦ばかりでやや疲れる。

07,狂乱家族日記,C
 なごやか家族計画という寄せ集め擬似家族のドタバタ物語。凶華をはじめとするメインキャラは立っていて、さっぱり楽しいのですが、宿敵が居るわけでもなく、家族の絆を築いていく目的のために何をするか未定で連続物語としては弱いし、登場ゲストもエピソード間で繋がりが薄かった。まあ、ノリと勢いの作風なんだろうけど…。凰火の過去とか、魔族や死神が何だったのか良く分かりません。「やられたらやり返せ、敵には容赦するな、敵は倒せる時に倒せ」、「安心しろ、頼もしいことに凶華様は全知全能だ」、早口でまくし立てる凶華節は中々インパクトあり、藤村歩の熱演にも好感が持てました。賑やかなOPは好きですが、放送局別8EDは話と関係ないキャラEDが掛かったりして、ちょっと不具合があったように思う。

08,しゅごキャラ!,C
 何故か一学園の生徒会(小学生)が変身して世界制服を目論む企業と対決するスケールが大きいのか小さいのか、よく分からん話。「自分で自分に×をつけてるんじゃない!」、あむ節は説教臭くないのでワリと好き。イースターはあまり真面目に攻めて来ないし、持ち歌二曲の歌手:歌唄との対決もそんなに多くなく、日常編がメインだった印象が強い。物語は継続中なので、終了後までは暫定評価かな。

09,イタズラなKiss,C
 冴えない琴子がイケメン天才入江に恋&同居という、良い意味で一昔前の典型的少女漫画フォーマット作品。鈍臭い琴子の魅力と、入江の優しさは非常に分かり難い。全編に渡って活躍していた入江母がMVPだな。初期は殆どチンピラの金ちゃんにも見せ場があったし、医者になる切欠になったノンちゃんの再登場も良かったが、松本妹とか何のために出てきたのか疑問なキャラも存在する。中弛みはなかったけど、数話で高校や大学卒業してしまうので、少し展開が早すぎる気はしました。最終回は番外編みたいでしたが、結婚、出産とこのまま二世代目が続きそうな良いハッピーエンドでした。絶対ハッピーになるからね。

10,隠(なばり)の王,C
 忍者モノだけど、恋人してる壬晴と宵風の描写がメイン。敵味方が入り混じる戸隠編、アルヤ編はバトルも盛り上がったし、結構面白かったと思うが、あんまり戦わない壬晴が灰狼衆に行った辺りから明確な敵が分からなくなる展開。ヘタレ雲平先生、早々に兄妹対決エピソードの済んじゃった雷鳴と虹一もイマイチ使えない。情と命令に悩む雷光、雪見の話の方は中々深かったが、服部首領&一季と鬣はショボイ最後だったなー。何だか消滅した宵風の事情はどうなったのか良く分からん。壬晴母の話もはっきりしないし、虹一としじまの掘り下げはあれで終わりか? 全体的に、尻すぼみな印象。

11,セキレイ SEKIREI,C
 落ちモノ&巻き込まれ型のお色気超常パートナーバトルみたいな話。ヘタレ皆人の浪人設定は不要な気がする。露出度の高い衣装な巨乳キャラとお風呂シーンなど湯気と修正とサービス精神溢れるイロモノ度が高いけど、縁と絆をテーマにしていて考えさせる部分もあり意外と真っ当。でも、アンバランスな印象もある。天然な結、気位の高い月海などキャラ配置はワリと良く出来ている。火や水や雷、植物が飛び交う戦闘シーンは結構派手に仕上がっていたが、本戦開始したばかりで話はあんまり進んでおらず、イレギュラーバトルしかしていないので、鶺鴒計画が何なのかは結局分からんし、戦いはこれからだーな継続ラスト。OP/EDは結構好きでした、次回も幾久しく。

12,アリソンとリリア,E
 二国間の戦争を終結させて、親子二代に渡る作品なんだけど、キャラの掘り下げが壊滅的で物語も薄い。飛行機がよく登場するが、特にバトルが盛り上がったもしない。都合よく武器やアイテム、乗り物が手に入り、キックで解決する超展開に唖然とさせられるが、それ以外に注目する部分もない。要人警護はザルで、さっき登場したばかりの人物をすぐに信用して裏切られるのはアホらしい。家族を捨てる主人公も復讐しにくる敵も自分勝手すぎで感情移入できず、実は生きてましたラストもテキトー。

13,乃木坂春香の秘密,E
 仰々しくタイトルになっている春香の秘密は隠れオタクなだけだし、しかも結構ヌルいレベルで拍子抜け。しかしながら、オタク風味を除くとお嬢様と冴えないメガネのありふれたラブコメ。内容は時代遅れで展開もベタ、後にはCV:能登麻美子しか残らない。最近はコミケもアキバデートも手垢が付き過ぎた感があるからかな。間が悪くて、打たれ弱い春香は結構面倒くさいし、転校生のパンチラ椎菜も掘り下げが浅く、対抗ヒロインとしては役不足と、登場人物的にはあまり面白くなかった。跡取りでない次女の美夏については放任主義なのに、春香絡みだと丸腰の裕人に真剣を振るう暴力親父は無茶苦茶。KEEP OUT水着着替えOP、ダンスED、パロディ次回予告は頑張っていたと思う。

14,我が家のお稲荷さま。,C
 異常に狙われ易い高上兄弟を巡る日常&妖怪バトル。男女どちらにもなれるクーは好奇心旺盛で食いしん坊属性とかがそこそこ面白いキャラだったが、あまり役に立たないコウは、この命に代えても中途半端。昇・透兄弟で中心を絞りきれてないし、バトルよりも日常の方が楽しいという変なノリの番組だった。美咲は妄想劇場とか頑張っていたけど、後半登場した宮部はイマイチ。メインストーリーになるかと思ったタマとの絡みも主に最終回付近だけで寂しい。連続エピソードの白鬼編は中々頑張っていたけど、ヒロインのシロちゃんは救いきれず、事件の黒幕やデーマがなんだったのか投げっぱなし。嘘予告も話題になりました。

16,To LOVE る -とらぶる-,E
 落ちモノ&お色気アニメで、すぐに裸になったりする駄エロ満載ですが、前半は刺客が来るだけとか、総じて低調な物語に期待してはならない。天然ヒロインのララは明るいキャラでそれなりに良いのだが、影の薄い対抗ヒロインの春菜は地味で魅力が乏しかった。個人的に「エッチぃのは嫌いです」なサブヒロインのヤミちゃんやリト妹:美柑は結構好きでした(※私はロリ好きというワケではないです)。他のサブキャラは使いこなせずに空気だったり、イマイチなのが多かったなー。ララパパにダメ出しされて中途半端にトレーニングしてるけどあまり効果の上がらない優柔不断ヘタレ主人公リトが好きになれなかった。

17,鉄腕バーディー DECODE,B
 有田しおんであります〜、宇宙捜査官バーディとつとむの二心一体生活。最初は我侭言ってたつとむが、テュートの死から相棒として関係を築いていく様子が上手く描かれていて、バーディーが火花を散らして走って跳んで拳を振るうバトルシーンも中々迫力があったと思う。早宮とは友達のままで、ラスボスになる中杉と恋仲になったり、シャマランがあっさり退場する展開も意外性があった。バーディがグラビアタレントしてる必然性が感じられず、しおんがあまり物語上で必要なかったので、もうちょっと使いこなして欲しい設定だったかなー。一応、決着は付いたが、カペラとかゴメスと黒幕については先送り。

18,ひだまりスケッチ×365,A
 純粋に見ているのが楽しい作品で、すごく幸せな続編アニメだったと思います。カメラアングルなどの変わった技法も美術科を扱った本作にマッチしていました。前作を上手く補間するような作りで、はじまりの物語〜登場人物同士の初コンタクト、ゆの以外の三人やよっしーをメインに別の側面を見せることで、キャラがより一層魅力的に描かれています。引っ張ったワリに203号室のオチがテキトーだったり、沙英に特別な思いを持っている節のある夏目の行動も本作らしい感じで面白かったです。ただ、本作から見始めた人には、富士山の正の湯や青虫くん、岸さん、智花ちゃん、ラブリーショコラなどが何なのか分からない気がします。毎回OPの絵が変化しているのも楽しかった。こいつは大いなる謎だよ、見ちゃダメ。ひだまり荘で待ってます、きっと見に来て下さいね。

19,スレイヤーズREVOLUTION,D
 90年代アニメを忠実に再現していて、良く言えば懐かしい、悪く言えば古臭い作品。前作とのブランクが長すぎて、話の内容をスッカリ忘れている続編が見辛いことも立証してくれました。ただのオバちゃん(OPで見た時は、カマだと思ってた)にしか見えない浅い悪役のジョコンダが、これまで魔王を倒してきたリナ達と対等に渡り合う強さバランスも腑に落ちないが、その中ボスは暴走して前期ラスボスの魔獣化し、扇動していたデュクリスは目的がはっきりせず最後に何だか味方して去っていく歯切れの悪い結末。光の剣のレプリカを持ってる理由は語られないなど、ポコタの掘り下げがイマイチなので、肩入れする理由が弱く必然的に話も弱い。アメリアとゼルガディスは最初から空気だったなー。タホーラシアを救う件とオゼルとかレゾ関係の話は進んでおらず、ズーマの復讐、ゼロスの目的は持ち越しだが、まー、前作までもこんな感じだった気がする。見てくんないと、暴れちゃうぞ。

20,ストライクウィッチーズ,A
 謎の侵略者ネウロイと戦う世界、唯一の対抗戦力は現代に甦った魔女。「パンツじゃないから恥ずかしくないもん!」のキャッチフレーズや湯気と太陽光線が射すお風呂など、ついついイロモノ部分に目が行きがちだが、父の開発したストライカーユニットを身に着けて飛ぶルーキー芳佳の成長物語として非常に完成度が高い作品。最初はメインキャラが多過ぎだと思っていたけれど、バルクホルン&ハルトマン、サーニャ&エイラ、シャーリー&ルッキーニと関連性を持たせたキャラ付けが素晴らしく、そこに芳佳が上手く関わっていく様子も丁寧に描かれていた。終盤の基地の乗っ取りと最終決戦はややバタバタしてたけど、全編に渡って展開する迫力の空中戦闘シーンもよく出来ていたと思います。続きそうなラストや、ネウロイの正体や少佐の邪眼については説明がなかったりですが、面白かったです。OPや歌い手の変わるEDも良かった。

22,薬師寺涼子の怪奇事件簿,C
 怪奇事件というタイトルだけど、心霊現象ではなくバイオ医療系事件が大半。警察手帳を見せた警官を監禁するのは当たり前で警察を名乗っても余裕で発砲してくる犯罪者と対決する大味な作風。警察も警備会社もセキュリティが甘いです。ビルや屋敷や施設を破壊しまくり、終盤は軍事兵器でドンパチやり合う無茶苦茶な展開。大人気なく我侭な涼子に説明が殆どないまま振り回される泉田は忠実でよく訓練されており、そういう部下の生活を見せるというのはある意味大人のドラマ。犯人は分かり易いし、だいたいが自爆気味なので、推理ものではない。生天目仁美は結構ハマっていたと思う。

23,S・A -スペシャル・エー-,C
 うーん、イマイチのり切れなかったなー。庶民で打倒滝島がモットーのポジティブ光と、セレブで光をからかいながらも憎からず思ってる彗のやりとりはワンパターンながら人間離れした動きをして楽しかったが、殆ど台詞のない芽とか、他のS・Aメンバーの描写が浅いのが残念で、むしろ不器用な八尋や桜の方がよく描かれている。いかにも感動を要求されているよう虹色スケッチ演出とか、光の「二位って言うな」やオニギリネタ、金の使い方は嫌味なのに海外では普通に観光してる描写など、色々と惜しい印象。宙、彗、明で三回もお見合いネタがあるバランスも悪い。たまに影の薄い生徒会や、不良生徒が絡んでくるけどザコ過ぎる。よく分からないうちに崩壊しかけた元の生活を取り戻すラストは、本作らしいとは言えるかな。

25,マクロスF (フロンティア),A
 歌と三角関係と可変戦闘機という素材を上手く料理した作品。ランカ、シェリルの2ヒロインは立場が逆転する展開とか、持ち歌バランスも良く甲乙付けがたいくらい魅力的に描かれてました。主人公のアルトが親父との確執は置いといて、歌舞伎一門跡取り設定が、兄弟子が居ることとバルキリーで見得を切るくらいしか活かされてないのは惜しい。腕前もいつもブレラに遅れを取るし、機体を何機も潰してる程度だしなー。アクロバティックなCG戦闘シーンは迫力あるのですが、知り合いは酔うと言ってました。内容では、毎回力押しで勝ってるので、艦隊や戦略を用いた戦闘も見たかったなー。クランは可愛らしくて好きだったけど、ミシェル姉の話とかはあんまり重要じゃなかったのね。歌姫が二人いることで、ガリアへ救援に駆けつける話、キラッ☆や最終戦で面白い対決構図などが見られたのも良く出来ていたと思う。タイアップ曲に足を引っ張られてる他作と違い、ED曲をエピソード毎に変える演出も上手く、OP/EDの全てを使って世界を作り上げていたのも素晴らしい。伝説の歌、銀河に響け。

26,モノクローム・ファクター,E
 グータラ学生の昶が都合よく手に入れた能力で謎の敵と戦うBLテイストのあるシリアス魔物退治モノだと思っていたけど、時々SDキャラになる不真面目な作風。襲われキャラ(ホントに何度も襲われている)だけど、イケメンセンサーが働く麻結姉さんはテンション高くて楽しかったです。物語は日常でバカやってる話から、積み上げもなく最後だけ決戦に無理やり持って行くダメなタイプ。影の種族:シン、光の種族:レイと王族設定の詳細説明は最後までされないし、真のラスボス焔緋との決着は先送りという歯切れの悪いラストも減点要素。

28,ワールド・デストラクション,E
 獣人が支配し人間が隷属する世界設定は面白いのだが、次は何処へ行けというお使い展開で話がショボイ。世界を撲滅するというテロリストに対して、真面目に戦ってるようには見えないのも頭が痛く、デキの悪いゲーム宣伝アニメでしかない。常に不機嫌なモルテ、戦闘ではお荷物のヘタレキリエ、「〜クマ」語尾が寒すぎるトッピーとキャラもイマイチ。ラスボスは因縁の薄いワシ師というのも意味不明。救済委員会の二人やアガンは何のためにいたのやら…。

29,ゼロの使い魔 -三美姫の輪舞-,E
 途中から始まり途中で終わるダメな三期で、投げっぱなし二期の負の遺産を返済しきれなかった印象。お色気シーンは悪くないのだが修正もキツイので見辛い。(たぶん)虚無の担い手なことと、ビダーシャルらエルフ一派に一石を投じる役割があったと思われるが、新キャラで胸革命のティファニアが物語上何のために居たのか浮いている。終盤は自称:妹のイルククゥ登場とか、囚われのタバサがヒロインになってるし、無茶な生き返り方をしたコルベール先生など、強引展開もチラホラ。休戦後の話もイマイチ進んでおらず、黒幕のジョゼフ一世の目的不明で、時々攻めてきてすぐ撤退するシェフィールド戦もルイズとの痴話喧嘩が挿入されたりして盛り上がりは低め。積極的になったノリノリなシエスタ劇場とか馬鹿話はそこそこだったかなー。あと、「双月の騎士」に続いて「三美姫の輪舞」も副題が意味不明なんですけど…よそ見したら許さないわよ。

30,BLASSREITER (ブラスレイター),E
 変身能力者バトルで、最後までころころメインが変わるので主役が誰なのか分かり難いが、テーマが何だったのかも良く分からず、美しくないわ…。容赦ない虐めや迫害で身内が病死、自殺したり、やたら過去が暗くて湿っぽい。三国無双でジェットコースターみたいなバトルシーンは見応えあったけど、飽きも早く、後半に空中戦バリエーションを増やしたのは正解だと思う。街中なのに兵器でミサイルを撃つXATもツヴェルフもセキュリティがザル組織で笑えるが、命令違反常習ヘルマン&アマンダを始め勝手なヤツが多いので、キャラには感情移入できなかった。

31,ウルトラヴァイオレット:Code044,E
 最強の特殊工作員044の反逆&逃亡話。044のブレードやツールを取り出す設定は面白いんだけど、追っ手が044より弱いから盛り上がらんし、出崎演出よりも格好良いバトルを見せて欲しかった。一目惚れしたルカはヘタレでウザイし、登場人物もイマイチですが、小山力也のダクサスだけはキレていたかな。探鉱掘りし出した辺りで諦めていたけど、終盤は本拠地に殴りこみという芸のない展開。クローンとファージとノーマルと世界観は壮大だが、ラストは意味不明。あと、オリジナルは何がヴァイオレットなんだ? 

33,魔法遣いに大切なこと -夏のソラ-,E
 写真みたいな背景というのは褒め言葉ではない。登場人物にカメラを向けず背景観賞を強制させられる展開は味なのか手抜きなのか微妙だが、本筋で何が起こってるのか状況が分かり難いのはいただけない。各話ラストで区切りが悪いのも不味い見せ方だったと思う。魔法士研修が夏期講習みたいな設定は面白いのだが、魔法依頼実習での依頼者との触れ合いと、研修生仲間のドラマで描きたい主題がどっちつかずになった印象。ソラと豪太が恋仲になるのも、ソラが死ぬ運命にあるのが判明するのも、色々とかなり唐突。なまらハッピーエンドじゃないので、後味も良くない。原先生の元ギタリスト設定や頻繁に登場するストリートミュージシャンなど、音楽との絡みも上手くない。沙織おばさんの娘は帰って来てないのか? 風音もイマイチ活躍しなかったなー。OPは結構好きでした。

34,西洋骨董洋菓子店 -アンティーク-,C
 洋菓子店アンティークを巡る日常とオーナー橘のトラウマになった誘拐事件を絡める展開。微妙に暗い過去を背負っているメインキャラと店でのドラマはテンポが良くて、友人・師弟・主従関係も美味く描かれていた。因縁の事件については、もやもや解決だけど、魔性のゲイ小野に対し、橘はノーマルだったり、仕事には真剣に取り込んでいる部分は格子がしっかりしていて、現実離れしたショボイBLとは一線を画する。デフォルメ顔がムーミンしてるのも楽しかった。デパ地下出店にて、千影が接客スキル、エイジが職人センスを見せる話が結構好きです。ケーキもめちゃめちゃ美味そうだった。

36,秘密(トップ・シークレット) The Revelation,C
 MRIで被害者の脳映像情報から真相を追求するという何とも胡散臭い科学捜査事件簿。脳内情報は被害者の思いで美化されたり、怪奇映像になっていたり、薪の宿敵:貝沼は怪物扱いだし、オカルトなのか科学なのか微妙。音声情報がないのは最後まで疑問だった。解決した事件も後味の悪い結末があったり、メインヒロインだと思っていた天地やMRIプログラム主任の小野木田が殉職する安心できない作風。まさかの爆発オチにも度肝を抜かれました。

38,ネオアンジェリーク Abyss -Second Age- (2期),C
 ひだまり邸で待ってます、きっと見に来て下さいね。炎上エンドの続きから、犯罪者扱いだったのに、世界危機解決を丸投げされて、バカ正直に引き受けるアンジェと財団。アンジェが剣を持ったことで、オーブハンター三人の活躍が減った。中盤は中ボスマティアスと地味に戦闘していたので、ラストバトルが宇宙の果てで行われたのは意外。ダークニクスはエレボスの憑依、アンジェはベルナールの妹、マティアスのクーデターと改心と昇天、ジェット大爆発、宇宙意思エルヴィンとか、伏線は回収で決着も何とか付いた。

40,コードギアス 反逆のルルーシュ R2 (2期),A
 続・レジスタンス物語で、何故か生きていたりする強引な時もあるけど、メカ、能力、政治、組織、学園と盛り沢山な内容を頑張って纏めていた。投げっぱなしの前期の謎を収拾しながら二転三転する読めない展開は情報量が多くて付いていくには結構体力も必要。展開を前作と重ねるのも上手い仕掛けだと思う。前作からのキャラでもジェレミアや咲夜子さんみたいに活躍が増えたり、ナイトオブラウンズ、中華連邦が登場して、ジノ、アーニャ、星刻、天子様などの新キャラも魅力的でした。でも、キャラが多すぎなので、皇族などで活躍が見られないまま退場しちゃった連中も少なくない。紅蓮可翔式、神虎、ギャラハッド、紅蓮聖天八極式、アルビオンのようにKMFのパワーインフレはちょっと凄まじすぎたと思う。皇帝とのオカルト対決は良く分からなかったけど、シャーリー死亡、C.C.記憶喪失、皇帝ルルーシュなど、衝撃の展開が続き、「撃って良いのは撃たれる覚悟のある奴」、主人公のルルーシュが死んでしまうラストは、ハッピーエンドではなかったけれど、良い落とし所だったと思います。終盤は学校関係は空気になっていたり、どこぞを旅しているC.C.の本名についてとかは謎でした。

43,ペンギン娘はぁと (NET配信、1期 6月終了),C
 内容的にも時間的にも気軽に見れるユルくてエロいお気楽学園ドラマ。キャラは結構立ってるけど、かえではあんまり活躍なかったなー。後半のホワイトベア四天王との対決より、日常編の方が面白かった。未完成版の穴を掘っているOPが毎回変わるのも好きでした。