第9回2008夏調査@アニメ調査室(仮)

 アニメ調査室(仮)さんからお誘いコメントを頂いていた終了番組評価がまとまったので、遅くなりましたが参加します。私の最後まで見た評価対象作品は16(+1追加)/18+1で、結構頑張ってる方だと思います。今期は”S”評価はありませんが、”A”評価を付けた「紅」は地味だけど会話劇が面白い作品だったと思います。何とは言いませんが、最近は風呂敷だけ広げて二期に丸投げ作品が多いのが嫌な感じで、完結していない場合は評価に困りますね。たぶん視聴が殆どないであろう思われる『優しさと感動のこだま』は、私がタイトルを挙げた責任上、きっちり評価させてもらいます。
 今後も多くなりそうな、二期分割作品(今期終了だと『D.C.II S.S.〜ダ・カーポII セカンドシーズン〜』など)については通期評価を入れても良いかも知れませんね。
アニメ調査室(仮)

2008夏調査(2008/4-6月期、終了アニメ、18+1作品)


01,あまつき,C
02,図書館戦争,C
03,xxxHOLiC◆継,C
04,紅 -kure-nai-,A
05,純情ロマンチカ,E
06,いくぜ! 源さん,E
07,仮面のメイドガイ,B
08,ヴァンパイア騎士,E
09,MAJOR 4th season,F
10,ギャグマンガ日和3,C
11,クリスタル ブレイズ,E
12,PERSONA -trinity soul-,C
13,ネオ アンジェリーク Abyss,C
14,Mnemosyune -ムネモシュネの娘たち-,z
15,ドルアーガの塔 -the Aegis of URUK-,D
16,D.C.II S.S. -ダ・カーポII セカンドシーズン-,E
17,優しさと感動のこだま(3月終了),E
18,かのこん(全話放送),x
19,かのこん(打ち切り),D
{追加評価}(自由記入、過去参加者のみ)
08-40,GUNSLINGER GIRL -IL TEATRINO-,C


{総評、寸評など}(自由記入、引用する場合あり)
01,あまつき,C
 和風の異世界召還退魔モノだが、元の世界に帰ろうとしないのは珍しい。鴇、沙門、佐々木、銀朱、梵天、帝天、夜行で誰が敵対してるのか、何と戦っているのか敵味方が最後まで良く分からないでモヤモヤ。更に仲間内でも別行動を取ったりするので、さっぱりです。「白紙の者」鴇も能力をちゃんと使えておらず、説明はあったけどイマイチ具体的ではない。ラストでは、鶴梅と真朱は完全に忘れ去られているし、たぶんヒロインだと思われる朽葉の影も薄く、剣術を何処で習ったのか、狗神憑きについても不明だったなー。銀朱が仏像と戦ってたのも何だったんだ?

02,図書館戦争,C
 焚書と戦う図書館守備隊の話で、面白い世界観ではあるが、戦争というより小競り合い。熱血バカの郁が頑張るところは、鈍臭い新人女性主人公な大映ドラマ的ノリで、ラブコメ分も多い。壮絶な日野の悪夢とか言われても、勤務時間、戦闘区域、使用火器など、ルールがあるのでどうもしっくり来ない。戦ってる相手の存在がはっきり見えないので、目的は分かり難いし、最終決戦らしきものもなかったので盛り上がりもイマイチ。「えぇー」って、叫んで終わる回が何度かあったところをみると、脚本の引き出しは狭いようだ。強敵になるかと思った手塚兄も大して絡んでこなかったなー。

03,xxxHOLiC◆継,C
 笑ゥせぇるすまん形式からストーリー重視の連話形式になったことと、盛り上がりの持ち越しも多く総じて重い話なことから、楽しんで見るには気合いがいる。出会いから解決までドラマチックな小羽ちゃんの方が四月一日の運命の人だった気がします。ギアスとか妖精眼とか右目ばっかの福山潤が、ついに死にかけて〜前作から何者なのか不明だったサゲマンひまわりに決着を付けたので一区切り。出番が減った侑子さんについては、もう謎の人でイイです。ひまわりの魅力が最後まで分からなかったが、小羽の件があるので四月一日は本当の笑顔を見せて欲しいという不幸属性娘フェチだと解釈。

04,紅 -kure-nai-,A
 五月雨荘で待ってます、きっと見に来て下さいね。世間と隔離されてズレているワケありお嬢様:紫が生活の中で学習していく様子と、護衛を引き受けた真九郎が守りたい者のために成長するのが上手に描かれていたと思う。子供を変に脚色やデフォルメしないのも評価したい。銭湯帰りの真九郎と紫の本音が出る会話も良かったが、闇絵&環が絡むアパート情景や紫が学校に来た時とか、複数登場人物での会話劇が熱い。紫と散鶴ちゃんの話も良かったが、やはりミュージカル回が最高に面白かった。バトルシーンも地味ながら良い動きしてたけど、後半のVS九鳳院家は最初やられてばっかで、悶々としたので爽快感は低かったかな。

05,純情ロマンチカ,E
 ゲイの露骨なベッドシーンなどを真面目に見るとドン引きなので、斜に構えてありえねーと思って見ました。三組のホモカップルの成りそめ・すれ違い・ラブラブ話が並行展開するので、エピソードが変わった時は殆ど別番組。物語の統一感はないが、テンパり喋り&モノローグ作風は一緒で、見ていて飽きるのも早い。キャストの熱演に助けられている印象が強いので、全部喋らせずにもうちょっと描写で見せて欲しい。虹色枠の付いた回想シーンも見辛かったなー。路上キス、固い床上での濡れ場とかもうちょっと場所を考えた方が良いと思う。OP/EDで登場する ひよこ、クマ、パンダで可愛らしさをアピールされても寒い。

06,いくぜ! 源さん,E
 パチンコ原作、大工と寿司屋を掛け持つ源さんのトンデモ下町日常を描くドラマ(SDキャラ)って、誰に見て欲しいのか分からない作品。ライバルの黒木組は時々しか出てこないが、大工と関係ない勝負&決着も多かったりする。後半は、宇宙人、時代劇、トラック野郎、カブト虫とバラエティに富んでいるが、妹:あゆみは初登場話でジャングル探検とか、キャラが立ってないのには番外編をするのが無茶だ。話には絡まないけど、別作品のパチンコキャラが出てきても特に何とも思わない。

07,仮面のメイドガイ,B
 従者なのに偉そうなメイドガイ:コガラシの人知を超えた強力キャラが際立つ妙なハイテンションさはヘビーですが、財産相続人より乳ネタを飛ばしていたりと、あまり物語を気にしないで気軽に見れる番組で楽しかったです。小山力也の怪演もハマってました。ドジッ子メイド扱いで、だんだん弄られキャラになってくるフブキさんも可笑しい。本筋はお座なりで、ラスボスみたいな氷柱花との初顔合わせで終了。リズとリズ兄やメイド忍者姉妹などは、イマイチ使い切れてない印象もありましたが、勢いで乗り切った感じですね、ククク…。

08,ヴァンパイア騎士,E
 学園モノっぽいんだけど、吸血鬼と人間の確執と共存がテーマみたいな暗くて地味な番組。ハンター協会と元老院が背後にいるらしいけど、説明はない。ダーク路線なので、テストや授業風景、イケメンに夢中になる女生徒の件が浮きまくっている。枢先輩以外の夜クラス面子は、ぜんぜんキャラが立ってない背景だったなー。街に出ると突然妖魔が襲ってくる無法地帯だが、戦闘シーンはチープでザコに苦戦する優姫の実力もよく分からん。結局、優姫は何者なのか、あっさり退場してしまった閑や枢が何をしたかったのか不明。零は全く助かりそうにないし、まり亜はどうなったのかとか、投げっぱなし。

10,ギャグマンガ日和3,C
 オムニバスギャグ作品なので、ネタによってオモシロさに波がありますが、早口だったり、シュールだったり、超展開だったりと、概ね楽しく見てました。うさみちゃんとか、太子と妹子シリーズなんかは結構好きです。

11,クリスタル ブレイズ,E
 出来の悪いシティーハンターみたいな話で、キャラも物語も魅力に乏しく、盛り上がりのない展開はダルい。劇中、事件を一つしか扱っていないので、シュウちゃんの探偵手腕は不明。場所を知られた事務所が襲撃されるのにすぐに逃げない展開、逃亡中に無用心に出歩いて捕まるアヤマナ、敵味方識別装置が爆発で故障する辺りはネタ路線。特に掘り下げも無いサブキャラのソフィアが死んでも何とも思わなかったなー。ラスボスのやられ方もショボすぎるが、副作用で死にそうだったサラが生き残ってるのも謎だ。「クリブレ」と略称を作っていたりする予告の空回りっぷりが寒かった。

12,PERSONA -trinity soul-,C
 夜中に半透明のペルソナが飛び回る戦闘は見辛くて地味。夕飯はシチューばかりだし、中盤で兄貴は失踪するし、過去話など物語は謎を小出しにするため、盛り上がりが良く分からんボヤけた話だった。敵組織のマレビトは自滅していって、ラスボスのアヤネや九条の目的が何だったのか良く分からん。結局、くじらって、何さー? それぞれの家族や、叶鳴、まゆりが最後を迎えるエピソードはボチボチだったので、もっと上手に料理できれば良かったんだけどなー。あと、沢城みゆきの演じる 電波入った双子弟妹は抜群に上手くて見応えがありました。サイクロイドVは深いぞ。

13,ネオ アンジェリーク Abyss,C
 ひだまり亭で待ってます、きっと見に来て下さいね。特殊能力を持ったアンジェリークと彼女を守る4人の美青年が不思議パワーで魔物浄化するという良くある展開だが、世界の危機がタナトスの侵攻として描かれてるのは分かり易いし、アクションも中々張り切っていてメリハリがあった。子供が逃げ遅れたりするベタ展開にはやや苦笑しましたが…。女王の概念や、あまり触れなかった教団についてはイマイチ分からないかな。喋るエルヴィン、アンジェのペンダント、マティアスの短剣、豹変ダークニクスとかは二期に持ち越しなので決着はついてない。オチャラケ予告は結構好きでした、アメージング。

15,ドルアーガの塔 -the Aegis of URUK-,D
 初回が出オチで全面変化球かと思ったけど、普通に冒険物語。ジルとニーバの二組での展開など、面白い趣向はあったが、戦闘はいつも穴の上の崩れ易い石橋なので絵的に単調。「太陽の子エステバン」みたいな名乗り方にも馴染めなかったし、実力はないのに正義感だけのジルが見ていて痒い。ウルク軍の目的とかイマイチ不明で、初心者を含めて何だかんだ最上階到達者も多い。カリーやアーメイが死んだり、後半のシリアス展開は違和感があったけど、ラストの第一部完はダメすぎるぞ。不死身ギルガメス王についても、サキュバスとカイが長机でデュエルしてるのも謎だったなー。パズズも何だったんだ?

16,D.C.II S.S. -ダ・カーポII セカンドシーズン-,E
 惰性で視聴。続編だけど、「ストリートファイターII' TURBO」みたいに何作目なのか良く分からんタイトル。前期で空気だった朝倉姉妹はメインになったが、小恋やななかは殆どゲストキャラで、美夏に至っては出番すらない。杏の話はあったのになー。前半はヌルくて、後半は島の異変と義之消滅危機でメソメソしてる音姫など、ひたすら湿っぽい展開が続き、爽快感は皆無。最初から最後まで、魔法使いさくらに振り回されっぱなしの話だが、当事者のさくらと純一が思いっきり無駄死なのにハッピーエンドっぽく締められても気持ち悪い。今作でも53年後の未来設定は全く活用されず終い。

17,優しさと感動のこだま(3月終了),E
 絵も話も簡略化された5分アニメに多くを求めてはならないとはいえ、たまにレアな声優が出てくる以外は面白くない番組。どっかの社長や障害者施設の所長の自己満足みたいなエピソードや病人の自己責任が多かったりと、どこが感動なのかよく分からない話も多い。どうかこの優しさと感動があなたの胸にこだましますように…

19,かのこん(打ち切り),D
 おじいちゃん… 無料配信打ち切りってひどいです…。内容の無い妖怪&押し掛け女房エロスアニメなので、本作に物語を求める方が間違っている。耕太が街に出てきた理由不明で、変身すると何故か金色になるちずるは大胆お色気キャラのワリに何だかピュアだったり、望が耕太に接近する理由も分からんかったり、バトルがあんまり意味無かったりでしたが、最後までこんな調子だったのかしら。エッチなのはいけないと思います

08-40,GUNSLINGER GIRL -IL TEATRINO-,C
 BS11で視聴。キャストの声質とか作品の絵柄は明るい雰囲気で、カーチェイス〜銃撃戦とかアクション場面になるチープさが目立った。話は続編なのでキャラ紹介は中途半端だし、メイン視点が安定しない上にサブキャラや敵であるクリスティアーノ側で話が展開したり、挿入される過去編とか、欲張りすぎて見辛い。エリザヴェータなんかは出す必要なかったと思う。一応、中心となったトリエラVSピノッキオの因縁と対決については上手く描かれていましたが、本作の主役かと思うほど深く描写してきたクリスティアーノ組は全滅。カテリーナ〜フランカの変遷、クラエスのスカボロー・フェア、ラシェルとトリエラなど、単発エピソードは題材として決して悪くないんだけど、作品全体のまとまりはイマイチ。