僕たちの両手は―

 「半分の月がのぼる空」の原作を読みきりました。アニメ版では一部省略された祐一の父のこと、夏目の過去話、アニメの最終回以降のエピソードもあって面白かったです。「チボー家の人々」の引っ掛けは、手術前のアレを否定されたようで意表を突かれましたね。病院編が終わって、里香が祐一と同じ高校に通うようになるのは蛇足かと思ったけど、これはこれで楽しめました。メイン以外のキャラのその後についても余韻を持たすような感じで良かったです。番外編はちょっと読み難かったですけど、最後まで良い作品でした。本編以外の関連書籍(単行本未収録短編掲載など)を集められるかどうかは微妙です。アニメ版に親しんだ人間として、CDドラマキャストには違和感が出そうだしなー。